こんにちは。塾長のFです。
柔整理論の下肢の下肢のオリジナル問題を作ってみました。
今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!
大腿骨頸部骨折
問題1 大腿骨頸部の内転型骨折で正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.外転型より発生頻度が低い。
2.パウエル分類の第1度に相当する。
3.噛合骨折になることが多い。
4.骨折線は外転型より垂直に近い。
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答え
4
大腿骨頸部骨折は高齢者に多い骨折で、転倒時の肢位によって内転型と外転型に分けられます。
ほとんどが内転型です。
発生機序
1)内転型骨折
・転倒時に大転子を強打し、股関節に内転力が加わり発生する。
・大腿骨頸部骨折の大半がこの機序で発生する。
2)外転型骨折
・転倒しかけたときに、股関節外転位で踏ん張った場合に発生する。
・股関節に外転力および軸圧が加わるため、嚙合骨折になりやすい。
パウエル分類
・骨折線の角度で分類したものです。
1)第1度骨折
・30°以下で骨折部に圧迫力が加わり、骨癒合に有利。
・外転型骨折が分類される。
2)第2度骨折
・30°~70°で骨折部に剪断力が加わり、骨癒合に不利。
・内転型骨折は第2度以上になりやすい。
3)第3度骨折
・70°以上で骨癒合がさらに不利。
足根骨骨折
問題2 筋の牽引による裂離骨折はどれか。2つ選べ。【難易度☆☆】
1.行軍骨折
2.フランスヒール骨折
3.ジョーンズ骨折
4.下駄骨折
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答え
2,4
1.行軍骨折は、長距離走や長時間の歩行にみられる中足骨の疲労骨折です。第2、3中足骨に好発します。
2.フランスヒール骨折は、後脛骨筋の牽引による舟状骨粗面の裂離骨折です。
足の外反強制により発生します。
3.ジョーンズ骨折は、第5中足骨近位骨幹部に起こる疲労骨折です。
4.下駄骨折は、短腓骨筋の牽引による第5中足骨基部の裂離骨折です。
足の内反強制により発生します。
膝蓋骨脱臼
問題3 反復性膝蓋骨脱臼の筋力強化で特に有効なのはどれか。【難易度☆】
1.内側広筋
2.外側広筋
3.大腿二頭筋
4.半腱・半膜様筋
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答え
1
膝蓋骨脱臼は、形態的特徴(外反膝や反張膝)により外側脱臼が多く発生します。
膝を伸展するだけで簡単に整復されるため、放置することが多く、反復性脱臼に移行しやすくなります。
膝蓋骨の外方移動を防ぐため、大腿四頭筋、特に内側広筋の強化が重要です。
膝の軟部組織損傷
問題4 ランナー膝で正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.内反膝は発生要因となる。
2.長距離走よりも短距離走で起こりやすい。
3.膝蓋骨下縁に疼痛を訴える。
4.グラインディングテストが有用である。
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答え
1
ランナー膝(腸脛靱帯炎)は、ランニングなど膝の屈伸を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外側上顆と摩擦されて発生します。
1.内反膝では大腿骨外側上顆が外方へ張り出し、より腸脛靱帯と摩擦されやすいので発生要因となります。
2.オーバーユースによるものなので短距離走よりは長距離走で発生しやすくなります。
3.膝外側上顆部に疼痛を訴えます。
4.グラスピングテストが有用です。
グラスピングテスト
・大腿骨外側上顆部より近位の腸脛靱帯を圧迫しながら膝関節を屈曲位から伸展させると疼痛が誘発される。
足部の軟部組織損傷
問題5 二分靱帯損傷の圧痛点はどれか。【難易度☆】
1.外果と第5中足骨基部の中点の前方
2.外果と第5中足骨基部の中点の後方
3.内果と第1中足骨基部の中点の前方
4.内果と第1中足骨基部の中点の前方
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答え
1
二分靱帯は、踵骨と舟状骨を結ぶ踵舟靱帯と、踵骨と立方骨を結ぶ踵立方靱帯の総称です。
足部の内反により発生するため、前距腓靱帯損傷と鑑別が重要です。
圧痛部位は、外果と第5中足骨基部の中点の2横指前方付近です。
参考文献
・南江堂「柔道整復学・理論編 改訂第5版」
・南江堂「柔道整復学・理論編 改訂第6版」
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