こんにちは。塾長のFです。
解剖学の内臓系と内分泌系の問題を作ってみました。
今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!
消化管の構造
問題1 消化管の構造で誤っているのはどれか。【難易度☆☆】
1.十二指腸提筋は空腸起始部を固定する。
2.空腸の粘膜は半月ヒダを形成する。
3.回腸には集合リンパ小節が存在する。
4.回腸と盲腸の間にはバウヒン弁がある。
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答え
2
1.十二指腸提筋(トライツ靱帯)は、十二指腸空腸曲に付着する平滑筋性の線維です。
十二指腸を除く小腸(空腸と回腸)は腸間膜に包まれ、可動性がありますが、起始部の十二指腸空腸曲と停止部の回盲部は固定されています。
2.空腸や回腸の粘膜は内腔に向かって隆起する輪状ヒダがあります。
半月ヒダは結腸の特徴です。
3.回腸には20~30個のパイエル板とよばれる集合リンパ小節がみられます。
4.回腸末端には盲腸へ突出した回盲弁(バウヒン弁)があり、逆流防止弁の役割があります。
副鼻腔
問題2 副鼻腔炎の際、もっとも蓄膿をきたしやすいすのはどれか。【難易度☆☆】
1.上顎洞
2.前頭洞
3.篩骨洞
4.蝶形骨洞
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答え
1
副鼻腔とは、鼻腔につながる顔面の骨にできた空洞で、上顎洞、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞の総称です。頭部の重量を軽くするとともに、取り込んだ外気を加温加湿し、ホコリや微生物を取り除く役割があります。
副鼻腔の粘膜が細菌感染による炎症が起こると、膿がたまり蓄膿症とよばれます。
なかでも上顎洞は解剖学的に副鼻腔で最も大きく、鼻腔の開口部より低位に存在するため蓄膿しやすくなります。
尿管の構造
問題3 尿管の構造で誤っているのはどれか。【難易度☆☆】
1.粘膜上皮は移行上皮である。
2.下方は膀胱底に開口する。
3.射精管の開口部がある。
4.小骨盤入口部で狭窄される。
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答え
3
1.尿管の粘膜上皮は移行上皮です。移行上皮は内容量によって形態や配列がかわる上皮です。
すなわち尿管が空虚な場合は粘膜にヒダがあり、尿で満たされている場合は粘膜は平滑となります。
2.尿管は腎門から起こり、膀胱底(膀胱の上面)を貫き膀胱に開口します。
3.射精管の開口部があるのは尿道(前立腺部)です。
4.尿管には3カ所の狭窄部位があります。
① 尿管起始部(腎盤から尿管への移行部)
② 小骨盤入口部(総腸骨動・静脈との交叉部)
③ 膀胱壁貫通部
子宮の構造
問題4 子宮について正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.腹膜の後方に位置する。
2.正常では後傾、後屈している。
3.子宮円索は子宮と卵巣を結ぶ。
4.粘膜機能層は月経の際に剥落する。
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答え
4
1.子宮は前面および後面を腹膜におおわれています。子宮前後の腹膜は子宮両側縁で重なり、これを子宮広間膜といいます。
2.子宮は通常、前傾、前屈しています。
子宮頸部は膣に対して約90°前傾しており、子宮体部は子宮頸部に対し約10°前屈しています。
3.子宮円索は子宮の上外側から起こり、鼡径管を通って外陰部の皮下に終わる線維索です。
子宮と卵巣を結ぶのは固有卵巣索です。
4.子宮の粘膜(子宮内膜)は深層の基底層と表層の機能層に区別され、月経の際に剥落するのは機能層です。
内分泌腺の位置
問題5 内分泌腺とその存在部位で誤っているのはどれか。【難易度☆】
1.下垂体 ― 間脳下部
2.甲状腺 ― 気管上部
3.上皮小体 ― 心臓前部
4.副 腎 ― 腎臓上部
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答え
3
3.上皮小体は副甲状腺ともよばれ、甲状腺の後面に位置します。
参考文献
・医歯薬出版「解剖学 改訂第2版」
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