こんにちは。塾長のFです。
必修問題範囲の『下肢』の問題を作ってみました。
今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!
下腿三頭筋肉離れ
問題1 下腿三頭筋肉離れの診察で正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.前方へ踏み込んだ際の後ろ足に発生しやすい。
2.下腿中央外側部での損傷が多い。
3.腫脹、疼痛はアキレス腱断裂より軽微である。
4.他動的に足関節を屈曲すると疼痛が増強する。
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答え
1
1.前方へ踏み込んだ際の後ろ足の下腿三頭筋には遠心性収縮が起こり、筋が損傷されやすくなります。(下腿三頭筋が収縮しながら足関節が背屈する。)
2.好発部位は下腿中央内側部(腓腹筋内側頭筋腹から筋腱移行部)です。
3.同じ発生機序で起こるアキレス腱断裂より疼痛・腫脹は高度になります。
4.疼痛増強動作は自動、他動の足関節の背屈(伸張痛)と自動の足関節の底屈(収縮痛)です。
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大腿四頭筋打撲
問題2 大腿四頭筋打撲の鑑別・検査で正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.抵抗痛をみる際は患者に膝伸展を指示する。
2.他動伸長痛をみる際は背臥位とする。
3.尻上り現象は中間広筋損傷を示唆する。
4.腹臥位での膝屈曲角度が45°未満で軽症とする。
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答え
1
1.抵抗痛は自動運動を指示し、それに抵抗を加えて疼痛を誘発させます。
大腿四頭筋損傷であれば、患者に膝伸展を指示し、検者は膝屈曲方向に抵抗を加えます。
2.他動伸長痛(ストレッチ)をみる場合は、腹臥位にして膝を屈曲していきます。
3.尻上がり現象は二関節筋である大腿直筋の損傷の場合にみられます。
4.膝屈曲角度が45°未満であれば重症。45°以上90°未満であれば中等症、90°以上あれば軽症に分類されます。
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膝関節軟部組織損傷の発生
問題3 誤っているのはどれか。【難易度☆】
1.不幸の三徴(unhappy triad)はスポーツでの接触損傷によるものが多い。
2.外側側副靱帯は内側側副靱帯より損傷発生頻度が低い。
3.前十字靱帯は後十字靭帯より損傷発生頻度が低い。
4.内側半月は外側半月より損傷発生頻度が高い。
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答え
3
1.不幸の三徴とは、内側側副靱帯、前十字靭帯、内側半月の合併損傷です。
ラグビーや柔道などコンタクトスポーツでの接触時に膝の外反、回旋強制などによって発生します。
2.側副靱帯損傷の発生頻度は、内側側副靱帯損傷が高いです。
3.十字靱帯損傷の発生頻度は、前十字靭帯損傷が高いです。
4.半月板損傷の発生頻度は、内側半月損傷が高いです。
膝関節軟部組織損傷の検査
問題4 膝関節の靱帯損傷を鑑別するテスト法でないのはどれか。【難易度☆】
1.ワトソン・ジョーンズテスト
2.牽引アプライテスト
3.ラックマンテスト
4.グラビティテスト
足関節外側靱帯損傷
問題5 足関節外側靱帯損傷の後遺症として発生しやすいのはどれか。【難易度☆☆☆】
1.足根管症候群
2.三角骨障害
3.有痛性外脛骨
4.足底腱膜炎
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答え
2
1.足根管症候群は脛骨神経の絞扼障害です。原因は回内足、ガングリオン、足根骨癒合症、外傷(骨片、過剰仮骨、腫脹)などです。
2.三角骨障害は距骨後外側の過剰骨です。足の内反捻挫などの底屈時に距骨が脛骨と踵骨に挟まれて発生します。バレエやサッカー選手に好発します。
3.有痛性外脛骨は舟状骨内側の過剰骨です。原因は体重増加や運動量の増加、足の外反捻挫などにより発生します。
4.足底腱膜炎は主に内側縦アーチ部に起こる足底腱膜損傷です。原因はランニングなどの繰り返しの外力により発生します。
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参考文献
・南江堂「柔道整復学・実技編 改訂第2版」
・南江堂「柔道整復学・理論編 改訂第7版」
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