柔道整復師国家試験対策問題【必修問題 第9回】

国試対策問題(オリジナル)

こんにちは。塾長のFです。

久しぶりに必修問題範囲の包帯、柔整理論の骨折の問題を作ってみました。

今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!

包 帯

問題1 基本包帯法の適用部位で正しいのはどれか。【難易度

1.麦穂帯  ―  上腕部
2.折転帯  ―  足関節部
3.蛇行帯  ―  下腿部
4.亀甲帯  ―  前腕部

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答え 

1.麦穂帯は、四肢の関節部に巻く包帯法です。

2.折転帯は、前腕や大腿など関節部以外に巻く包帯法です。

蛇行帯は、前腕や大腿など関節部以外に巻く包帯法です。

4.亀甲帯は、四肢の関節部に巻く包帯法です。

基本包帯法

1)環行帯
・包帯の初めと終わりに施す。「包帯は環行帯に始まり環行帯に終わる
・第1行の上に第2行をそのまま重ねて巻いていくもの。

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2)螺旋帯
・第1行に第2行を1/2~2/3重ねて走行するもの。
・四肢の円筒状の部位に巻くことが多い。
・通常、求心性に巻いていく。

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3)蛇行帯
・第1行と第2行の間に間隔をあけて巻いていくもの。
・四肢の近位と遠位で太さが違う部位に巻くことが多い。
・下巻きや副子の一時固定などに用いる。

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4)折転帯
・包帯の走行を変更しようとする場合や包帯を巻く部位の上下に太さの差がある場合などに用いる。
・圧迫力に部位差があると緊縛包帯になりやすい。

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5)亀甲帯(扇状帯)
・関節部に8の字状に走行する。
・遠心性(離開)と求心性(集合)がある。
・関節の可動性を残しての被覆固定に用いる。

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6)麦穂帯(人字帯、スパイカ帯)
・関節や包帯の巻く部位の上下に太さの差がある場合に用いる。
・数字の8字状に交点をずらしながら走行する。
・求心性(上行)と遠心性(下行)がある。

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鎖骨骨折

問題2 鎖骨骨折の固定法で正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.患者に前屈位をとらせる。
2.肩関節を良肢位で固定する。
3.局所副子を遠位骨片にあてる。
4.セイヤー固定法は転位が軽度な場合に用いる。

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答え 

1.患者に「胸を張った姿勢」をとらせます。

2.肩関節を内転位で固定します。内転位は良肢位ではありません。

<strong>F塾長</strong>
F塾長

良肢位とは?

関節拘縮が起きても日常生活動作(ADL)に支障をきたさない肢位です。

機能的肢位ともいいます。

・肩関節:60~80°外転位

・肘関節:直角位

・前 腕:中間位

・手関節:軽度伸展位

・手 指:軽度屈曲位(ボールを握った肢位)

・股関節:軽度屈曲、外転、外旋位

・膝関節:0°~軽度屈曲位

・足関節:0°

腋窩に枕子を挿入し肩関節を内転させることで遠位骨片を外方へ引き出します。(テコの原理で短縮転位を除去)

3.局所枕子は後上方に突出した近位骨片にあてます。

セイヤー絆創膏固定は転位が軽度の場合に用います。

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上腕骨外科頸骨折

問題3 上腕骨外科頸外転型骨折の症状で正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.モーレンハイム窩が消失している。
2.血管損傷では上腕動脈損傷が多い。
3.骨幹軸の骨折端部は外方へ向く。
4.肩峰と大結節間の距離が縮小する。

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答え 

.上腕骨外科頸の前内上方にはモーレンハイム窩(三角筋胸筋溝)があり、転位した遠位骨片により窩部が消失(膨隆している)します。

2.血管損傷では腋窩動脈損傷が多くなります。

3.骨幹軸の骨折端部は内方へ向きます。(前内方凸変形)

4.近位骨片(大結節含む)が内転するため、肩峰と大結節間の距離が拡大します。

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コーレス骨折

問題4 コーレス骨折時の局所にかかる外力で正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.橈骨長軸方向への牽引力
2.手関節への強度掌屈強制
3.掌側凸の屈曲力
4.橈骨近位部に回外の捻転力

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答え 

1.橈骨長軸方向への圧迫力が加わります。

2.手関節への強度の背屈(伸展)が強制されます。

掌側凸の屈曲力が加わります。(屈曲骨折の第2型に相当)

4.橈骨近位部に回内、橈骨遠位部に回外の捻転力が加わります。





ボクサー骨折

問題5 ボクサー骨折の固定で誤っているのはどれか。【難易度

1.第4指と第5指の両指を固定する。
2.MP関節を40~70°屈曲位とする。
3.固定範囲は手関節から指尖までとする。
4.2~3週で固定を除去する。

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答え 4

1.特に5指での骨折の場合、オーバーラッピングフィンガーを後遺しやすい為、第4指とともに固定します。

2.固定肢位はMP関節を40~70°屈曲位とします。90°屈曲位としないのは主に拘縮を防ぐためです。

3.固定範囲は手関節から指尖(DIP関節)までです。

.固定期間は4~5週とします。

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