柔道整復師国家試験対策問題【柔道整復理論・下肢 第4回】

国試対策問題(オリジナル)

こんにちは。塾長のFです。

柔整理論の下肢の骨折の問題を作ってみました。

今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!

骨盤骨骨折

問題1 骨盤骨裂離骨折の組合せで正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.腸骨稜裂離骨折   ―  腸腰筋
2.上前腸骨棘裂離骨折 ―  大腿直筋
3.下前腸骨棘裂離骨折 ―  大腿筋膜張筋
4.坐骨結節裂離骨折  ―  大内転筋

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答え 

1.腸骨稜裂離骨折は、体幹の捻転時などに外腹斜筋の牽引により発生します。

2.上前腸骨棘裂離骨折は、短距離走のスタート、走り幅跳び時などに縫工筋大腿筋膜張筋の牽引により発生します。

3.下前腸骨棘裂離骨折は、サッカーのキック時などに大腿直筋の牽引により発生します。

坐骨結節裂離骨折は、チアリーディングなど外転動作時に大内転筋の牽引により発生するほか、ハードル競技などでハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)の牽引により発生します。





大腿骨骨幹部骨折

問題2 大腿骨骨幹部骨折で正しいのはどれか。【難易度☆☆☆

1.近位1/3部の近位骨片は伸展位となる。
2.中央1/3部の近位骨片は外転位となる。
3.遠位1/3部の近位骨片は中間位となる。
4.全部位とも遠位骨片は内旋位となる。

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答え 

1.近位1/3部の近位骨片は屈曲外転外旋位となります。

2.中央1/3部の近位骨片は屈曲内転位となります。

遠位1/3部の近位骨片は中間位となります。

4.全部位とも遠位骨片は下肢の重量により外旋位となります。(患側の外果が床に接する。)

近位1/3部の骨折

1)近位骨片の転位と筋作用
 ① 屈曲位・・・腸腰筋
 ② 外転位・・・中殿筋小殿筋
 ③ 外旋位・・・大殿筋外旋6筋など

2)遠位骨片の転位と筋作用
 ① 内上方・・・内転筋群
 ② 短 縮・・・ハムストリングス

中央1/3部の骨折

1)近位骨片の転位と筋作用
 ① 屈曲位・・・腸腰筋
 ② 内転位・・・内転筋群
  *中間位の場合もある。

2)遠位骨片の転位と筋作用
 ① 後上方・・・ハムストリングス

遠位1/3部の骨折

1)近位骨片の転位と筋作用
 ① 中間

2)遠位骨片の転位と筋作用
 ① 後 方・・・腓腹筋
 ② 短 縮・・・ハムストリングス





下腿骨近位端部骨折

問題3 下腿骨近位端部骨折の発生原因で誤っているのはどれか。【難易度

1.脛骨外顆骨折   ―  脛骨長軸圧と外転強制
2.顆間隆起骨折   ―  後十字靭帯の過度緊張
3.脛骨粗面骨折   ―  大腿四頭筋の牽引力
4.腓骨頭単独骨折  ―  大腿二頭筋の牽引力

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答え 

1.脛骨外顆骨折は、高所からの墜落時など脛骨長軸方向の軸圧、およびその際に膝外転が強制されて発生します。
 膝外側支持機構が失われ、外反膝となります。

顆間隆起骨折は、交通事故などで膝屈曲位の状態で大腿部に前方からの衝撃が加わり発生します。
 結果的に脛骨が前方へ(大腿骨が後方へ)引き出され、前十字靭帯の過度緊張により顆間隆起部が裂離骨折をきたします。

3.脛骨粗面骨折は、サッカーのキック時など大腿四頭筋の牽引による裂離骨折です。

4.腓骨頭単独骨折は、膝の内反強制時に大腿二頭筋または外側側副靱帯の牽引による裂離骨折です。





下腿骨幹部骨折

問題4 下腿骨骨幹部中・下1/3境界部骨折の後遺症とその原因で誤っているのはどれか。【難易度☆☆

1.変形治癒   ―  早期荷重
2.尖足拘縮   ―  脛骨神経麻痺
3.遷延治癒   ―  鋼線牽引
4.難治性瘻孔  ―  創傷感染





舟状骨骨折

問題5 足舟状骨粗面骨折と鑑別を要するのはどれか。【難易度

1.三角骨障害
2.第2ケーラー病
3.有痛性外脛骨
4.足根管症候群

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答え 

 舟状骨粗面骨折は、足外反時に後脛骨筋の牽引による裂離骨折です。骨片は内方に突出します。
フランスヒール骨折ともいいます。
 同じ舟状骨に発生する有痛性外脛骨第1ケーラー病(骨端症)と鑑別が必要になります。

1.三角骨障害は、距骨後外側の過剰骨が足関節底屈時にはさまりインピンジメントを起こすものです。

2.第2ケーラー病(フライバーグ病)は、第2中足骨頭に起こる骨端症です。

有痛性外脛骨は、足舟状骨の内側の過剰骨によって疼痛を主体とするものです。
 10代の女性に多く、発生に扁平足が関与しています。

4.足根管症候群は、足根管(内果と距骨・踵骨の間に張る屈筋支帯の下の空間)を通る脛骨神経の絞扼障害です。
 足底部の疼痛、シビレを認めます。

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