柔道整復師国家試験対策問題【生理学 第20回】

国試対策問題(オリジナル)

こんにちは。塾長のFです。

生理学の「循環」の問題を作ってみました。

今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!

心臓弁膜

問題1 下肢からの還流血液が最初に通過するのはどれか。【難易度☆☆

1.三尖弁
2.二尖弁
3.肺動脈弁
4.大動脈弁

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答え 

 下肢を含む全身からの静脈血は上大静脈、下大静脈を介して右心房に還流します。

 右心房から右心室へ血液が移動する際、その間にある三尖弁(右房室弁)があるため、最初に通過することになります。

看護rooのイラストを加工して転用

全身の静脈血 → 上・下大静脈 → 右心房 → 三尖弁 → 右心室 → 肺動脈弁 → 肺 → 肺静脈 → 左心房 → 僧帽弁(二尖弁) → 左心室 → 大動脈弁 → 大動脈 → 全身へ

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心筋の活動

問題2 心筋活動電位のプラトー相において細胞膜透過性が亢進しているのはどれか。【難易度☆☆

1.Ca2+
2.Na+
3.Cl
4.K+

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答え 

心筋細胞は「活動電位を発生し、収縮する。」という性質をもっています。

同じく活動電位を示す横紋筋細胞や神経細胞と違い、活動電位の持続時間が非常に長いのが特徴です。

長い活動電位時間とそれに伴う不応期をプラトー相といいます。

心筋細胞膜に脱分極が起こるとカルイウムイオン(Ca2+)の細胞膜透過性が亢進し、長く続くCa2+の細胞内流入がプラトー相の形成に関与しています。

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血圧の調節

問題3 圧受容器反射による血圧の調節で正しいのはどれか。【難易度☆☆☆

1.頸動脈小体が動脈圧を感知する。
2.血圧の情報は舌咽神経により中枢へ伝わる。
3.心臓血管中枢は視床下部にある。
4.迷走神経が心拍数を増加させる。

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答え 

1.頸動脈小体は酸素分圧を検知する化学受容器です。

.血圧の情報は舌咽神経および迷走神経により中枢へ伝えられます。

3.心臓血管中枢は延髄にあります。

4.迷走神経は心拍数を減少させます。

圧受容器反射は自律神経反射(内臓-内臓反射)による血圧調節です。

【圧受容器反射の反射弓】

圧受容器 → 求心性神経 → 心臓血管中枢 → 遠心性神経 → 心臓

1)圧受容器
・動脈圧を感知する受容器。
頸動脈洞大動脈弓にある。

2)求心性神経
・圧受容器で受容された血圧情報を中枢へ伝える。
頸動脈洞からの情報は舌咽神経によって伝えられる。
大動脈弓からの情報は迷走神経によって伝えられる。

3)心臓血管中枢
延髄にある。
・圧受容器からの血圧情報を元に交感神経および副交感神経を介して心臓活動や血管径を変化させ血圧を一定に保っている。

4)遠心性神経
交感神経
血圧上昇に働く。
・心臓の洞房結節に作用し心拍数を増加させる。
・心筋の収縮力を増加させる。
・血管を収縮させる。

副交感神経
血圧低下に働く。
・洞房結節に作用し心拍数を減少させる。
・心臓に分布する副交感神経は迷走神経である。

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血管の収縮と拡張

問題4 局所の血管拡張に作用するのはどれか。【難易度☆☆☆

1.血中酸素分圧の上昇
2.血中二酸化炭素分圧の低下
3.血中水素イオン濃度の上昇
4.血液温度の低下

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答え 

代謝が盛んな組織では血管が拡張しています。

組織に必要な栄養素や酸素の供給および二酸化炭素や老廃物を血液と交換し排除しやすくする為です。

代謝が盛んな組織では、

1.血中酸素分圧が低下しています。

2.血中二酸化炭素分圧の上昇しています。

.血中水素イオン濃度の上昇しています。(pHの低下=酸性)

4.血液温度が上昇しています。

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心電図でわかること、わからないこと

問題5 心電図で求められるのはどれか。【難易度☆☆

1.心筋の収縮力
2.心拍数
3.収縮期血圧
4.弁膜の開閉

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答え 

心電図は心筋の電気的な状態をグラフ化したものです。

心筋の収縮・弛緩やそれに伴う弁の開閉、血圧は判読できません。

.心電図上のR波が1分間に何回起きたかで求められます。
心拍数 = 60(秒)÷ R-R間隔

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参考文献

・南江堂「生理学 改訂第3版」
・南江堂「生理学 改訂第4版」

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