柔道整復師国家試験対策問題【生理学 第7回】

国試対策問題(オリジナル)

こんにちは。塾長のFです。
今日は生理学の栄養と代謝の問題を作ってみました。

脂 質

問題1 中性脂肪とよばれるのはどれか。【難易度

1.遊離脂肪酸
2.リン脂質
3.コレステロール
4.トリグリセリド

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答え 

1.脂肪酸・・・脂質の基本的な構成成分で、血漿タンパク(アルブミン)と結合して血液中を遊離脂肪酸として運搬され、エネルギー源となります。飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸(必須脂肪酸含む)があります。

2.リン脂質・・・細胞膜の構成成分です。

3.コレステロール・・・ステロイドホルモン胆汁酸の構成材料となります。

.トリグリセリド・・・中性脂肪といわれます。3つの脂肪酸とグリセロールが結合したものです。食物中に最も多く含まれている脂質で、また体内に貯蔵エネルギーと蓄えられます。

【その他の脂質】

・ケトン体・・・中性脂肪の分解により作られるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸の総称です。酸性物質の為、ケトン体が増加する糖尿病や極度の糖質制限ダイエットなどではpHが低下し、ケトアシドーシスとよばれます。

・リポタンパク・・・脂質とタンパク質が結合した形です。分子量の大きい順にカイロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDLがあります。





必須アミノ酸

問題2 必須アミノ酸でないのはどれか。【難易度

1.システイン
2.トレオニン
3.メチオニン
4.トリプトファン

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答え 

人体のタンパク質の構成成分であるアミノ酸は20種類あります。体内で合成出来ず、食物から摂取する必要のあるものを必須アミノ酸といいます。

フェニルアラニン
ロイシン
バリン
イソロイシン
スレオニン(トレオニン)
ヒスチジン
トリプトファン
リジン
メチオニン
必須アミノ酸

「(フロバイスヒトリジメ)(風呂場椅子独り占め)」と覚えましょう。




ビタミンの作用

問題3 ビタミンと作用の組合せで正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.ビタミンA  ―  コラーゲンの合成
2.ビタミンC  ―  赤血球の成長促進
3.ビタミンD  ―  血液凝固因子の合成
4.ビタミンE  ―  抗酸化作用

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答え 

 名 称化学名作 用欠乏症
ビタミンAレチノールロドプシンの成分夜盲症
ビタミンB1チアミン 糖質の代謝脚気
ウェルニッケ脳症
ビタミンB2リボフラビン 代謝、エネルギー産生の
補酵素
舌炎
口唇炎
ナイアシン
ビタミンB3
ニコチン酸
 酸化還元酵素の補酵素ペラグラ
ビタミンB6ピリドキシンほかアミノ酸の代謝貧血
多発性神経炎
葉 酸ビタミンB
プテロイルグルタミン酸
アミノ酸、核酸の合成巨赤芽球性貧血
二分脊椎
ビタミンB12シアノコバラミン赤血球の造成巨赤芽球性貧血
(悪性貧血)
ビタミンCアスコルビン酸コラーゲンの合成壊血病
メラーバロウ病
ビタミンDエルゴカルシフェロール
コレカルシフェロール
小腸でのカルシウム
吸収増加
くる病
骨軟化症
ビタミンEトコフェロール抗酸化作用溶血性貧血
不妊
ビタミンKフィロキノン血液凝固因子の生合成出血傾向
新生児メレナ
 





基礎代謝量

問題4 基礎代謝量で正しいのはどれか。【難易度☆☆

1.睡眠安静状態での代謝量である。
2.食後12時間以内に測定する。
3.体表面積当たりの量は一定である。
4.性別や年齢による差はない。

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答え 

基礎代謝量とは、

1.覚醒時の精神的・肉体的安静状態の生命維持に必要な最小限のエネルギー量です。

2.食後12時間以降、排尿後30分以降、快適な室温・湿度環境で測定します。

体表面積当たりの基礎代謝量は一定で、どの動物でも1,000kcal/m2/日です。つまり同じ身長でも細い人(表面積が小さい)より太い人(表面積が大きい)のほうが基礎代謝量は高くなります。

基礎代謝量高 い低 い
性 別男 性女 性
年 齢幼 若高 齢
季 節
栄養状態過 食飢 餓
基礎代謝





呼吸商

問題5 呼吸商で誤っているのはどれか。【難易度

1.栄養素が作り出すエネルギーを間接的に測定できる。
2.栄養素の燃焼にどれだけ酸素を必要とするかを表す。
3.酸素消費量と二酸化炭素排出量の比で算出する。
4.数値上は脂質がもっとも大きい。

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答え 

 三大栄養素のうち、今現在どの栄養素が分解されているかを直接調べることはできません。呼吸商は呼吸によってそれを間接的に測定する方法です。

 呼吸商は、生体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換されるときに消費される酸素量排出される二酸化炭素の比です。(=CO2/O2

糖 質1.0
脂 質0.7
タンパク質0.8
呼吸商

 上表の数値からは、糖質燃焼時よりも脂質燃焼時のほうが酸素消費量が多いのがわかります。

 呼気と吸気を調べて、呼吸商が1.0に近ければ主に糖質が燃焼されていて、0.7に近ければ脂質が燃焼されていることがわかります。

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