柔道整復師国家試験対策問題【生理学 第10回】

国試対策問題(オリジナル)

こんにちは。塾長のFです。
今日は【生理学】のホルモンの問題を作ってみました。

ホルモンの特徴

問題1 ホルモンの特徴について正しいのはどれか。【難易度

1.生体内で合成することができない。
2.リンパを介して運搬される。
3.代謝の調節は神経系に比して遅い。
4.全ての細胞に対して効果を発揮する。

答えと解説をみる
答え 3

1.ホルモンは種々の栄養素から内分泌器官で産生・貯蔵されます。
 ① ステロイドホルモン・・・脂質であるコレステロールから合成されます。
 ② ペプチドホルモン・・・アミノ酸がペプチド結合して作られます。
 ③ アミン誘導体ホルモン・・・アミノ酸から酵素作用で合成されます。

2.ホルモン(内分泌)は、血管内に分泌され、血液で運搬されます。

.生体の機能を調節するのは神経系内分泌系があります。神経系は情報伝達が速く短時間の効果があるのに対し、内分泌系は情報伝達が遅く長時間の効果があるのを特徴とします。

4.ホルモンは特定の細胞のみに作用します。その細胞を標的細胞といい、標的細胞にはそのホルモンの受容体があります。ホルモンは標的細胞の受容体に結合することで標的細胞の作用を調節します。





ホルモン分泌の形式

問題2 神経分泌形式によるホルモン分泌があるのはどれか。2つ選べ。【難易度☆☆

1.視床下部
2.下垂体前葉
3.甲状腺
4.副腎髄質

答えと解説をみる
答え 

ホルモンの分泌形式には、内分泌形式神経分泌形式の2種類があります。

① 内分泌形式・・・腺細胞のなかで合成されたホルモンが隣接する毛細血管に分泌されます。ほとんどのホルモンがこの形式で分泌されます。

② 神経分泌形式・・・神経細胞のなかで合成されたホルモンが軸索を通り、神経終末から毛細血管に分泌されます。視床下部下垂体後葉副腎髄質がこの形式です。





ホルモンの受容体

問題3 細胞膜上に受容体があるのはどれか。【難易度☆☆

1.オキシトシン
2.コルチゾル
3.トリヨードサイロニン
4.アンドロジェン

答えと解説をみる
答え 

標的細胞での受容体の場所は、ホルモンの化学組成によって異なります。

水溶性ホルモンの受容体は細胞膜上にあります。
脂溶性ホルモンの受容体は細胞内にあります。

これは細胞膜の水溶性物質は通りにくく脂溶性物質は通りやすいという性質によるものです。

脂溶性ホルモン
精巣テストステロン
卵巣エストロゲン
プロゲステロン
副腎皮質アルドステロン
コルチゾル
アンドロゲン
甲状腺トリヨードサイロニン
サイロキシン

脂溶性ホルモンしか記載していませんが、水溶性ホルモンは多いので「上記以外は水溶性」と覚えた方が効率は良いと思います。





ホルモンの運搬形式

問題4 血中において結合タンパクにより運搬されるのはどれか。【難易度☆☆

1.アルドステロン
2.成長ホルモン
3.バゾプレッシン
4.アドレナリン

答えと解説をみる
答え 

脂溶性ホルモンは水に溶けないため、単独では血液中を移動できません。そのためアルブミングロブリンなどの血漿タンパクと結合して運搬されます。運搬作用(担体ともいう)のある血漿タンパクを結合タンパクともいいいます。

.アルドステロンは脂溶性のステロイドホルモンです。





下垂体前葉ホルモン

問題5 下垂体前葉から分泌されないのはどれか。【難易度

1.副腎皮質刺激ホルモン
2.性腺刺激ホルモン
3.メラニン細胞刺激ホルモン
4.甲状腺刺激ホルモン

答えと解説をみる
答え 

下垂体前葉ホルモン
成長ホルモン(GH)
プロラクチン(PRL)
甲状腺刺激ホルモン(TSH)
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)
  卵胞刺激ホルモン(FSH)
  黄体形成ホルモン(LH)

.メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)は下垂体中葉から分泌されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました