柔道のまとめ【必修問題】

必修問題のまとめ

こんにちは。塾長のFです。

柔道整復師国家試験における柔道の問題は例年2問です。

たった2問ですが国家試験の一番最初の問題なので絶対に取っておきたいところですね。

令和4年度の第31回分から出題範囲が少し変わっていますが、

念の為、旧出題範囲も含めて掲載しています。

下の方に過去問も載せています。先に過去問したい人はこちら(国家試験過去問)。

今日もF塾でガッツリ勉強していきましょう!

*必修範囲は柔道の歴史理念教育的効果です。
 必要に応じてスキップしてください。

柔道の歴史

柔道の創始者

嘉納かのう 治五郎じごろう 師範

公益財団法人 全日本柔道連盟のHPより

・1860年12月10日、兵庫県神戸市東灘区御影町で生まれる。

・東京大学文学部卒業。

・身長158cm(といわれる)

・小柄で虚弱な体質を改善したいと柔術を学ぶ。

・はじめ天神真楊流てんじんしんようりゅうを福田八之助はちのすけ磯正智いそまさともに師事し、つづいて起倒流きとうりゅう飯久保恒年いいくぼこうねんに学んだ。
天神真楊流、起倒流ともに免許皆伝)

・22歳のとき、講道館を設立、柔道を創始した。

・筑波大学、熊本大学など多くの学校で教壇に立った。

・東洋人初の国際オリンピック委員(IOC)となり、1940年の東京オリンピック招致に成功した。(戦争により開催されなかった)

・陸上競技、水泳、野球、サッカー、レスリングなど多くのスポーツの普及に尽力し、「日本体育の父」といわれる。

・1938年(昭和13年)、77歳で死去。

柔道の創始年

明治15年(1882年)

・嘉納治五郎師範は学習院の教官をしながら、東京都台東区東上野の永昌寺に12畳の道場を開き、講道館と名付けた。

柔術から柔道へ

・嘉納師範は技術を天神真楊流、起倒流に学びとった点が多いが、柔術だけでなく剣術や棒術、薙刀なぎなた術などの諸流のよさをとりいれ、自らの創意と工夫を加えた。

・技術的な理論は三略(中国兵法の書)にもある「柔よく剛を制する」ことを中心に残しながらも、科学的・合理的な観点から改善し、更に社会的、協調的な態度を養うことのできる内容として体系化した。

・目指すところは「術」ではなく、自己完成を目指す「道」であることから柔道と名付けられた。

柔道の理念

講道館柔道の目的

・柔道は、「精力善用せいりょくぜんよう」及び「柔能制剛(じゅうよくごうをせいす)」を基本の理念とし、生活の規範として「相助相嬢そうじょそうじょう」をかかげ、究極的には「自他共栄じたきょうえい」、「成己益世(おのれをなしてよをえきす)」の思想によって社会や国家の発展に尽くす有能な人格を形成しようとするものである。

嘉納師範の考え・言葉

遺 訓

・「柔道とは、心身の力を最も有効に使用する道である。その修行は攻撃防御の練習によって身体精神を鍛練修養し、斯道(しどう)の真髄を体得することである。そうしてこれによって己を完成し、世を補益することが柔道修行の究竟(きゅうきょう)の目的である。」

言 葉

精力善用

・何事をするにも、その目的を達するために精神の力と身体の力とを最も有効に働かすということ。

・自己の精力を及ぶ限り大なる効力を世に顕すことであり、更には広く世のために尽くすこと。

・柔道の修行上最も大切な教えと嘉納師範は言っている。

自他共栄

・互いに信頼し、助け合うことが出来れば、自分も他人もともに栄えることが出来る。

尽己竢成(おのれをつくしてなるをまつ)

・自分の全精力を尽くして努力した上で、成功・成就を期待すべきである。

・力を尽くし切っていないのに失敗を運のせいにしてはいけない。

・幸運を望む前に、まず自分の力を尽くせ。

順道制勝(じゅんどうせいしょう)

・勝つにしても道にしたがって勝ち、負けるにしても道にしたがって負けなければならない。

・正々堂々と戦っての敗北は、ルールを無視し卑怯なやり方で得た勝利より価値がある。

相助相譲

・互いに助け合い、譲り合って心の手をつなぐことを日常生活の指針としなければならない。

成己益世(おのれをなしてよをえきす)

・まず自分が立派になるよう努力をして、社会に尽くせる人間にならなければならない。

柔能剛制(じゅうよくごうをせいする)

・柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができる。

柔道の教育的効果

柔道修行の目的

・攻撃・防御の練習によって、身体を鍛練して強健にし、精神の修養につとめて、人格の完成をはかり、社会に貢献することである。

柔道の修行の方法

・柔道の修業は、形と乱取の2様式の稽古で行われる。

・あらかじめ組み立てられた理論に従って順序良く攻防する方法。

・攻防の理論の理解や原則的な技術を学ぶもの。

投(なげ)の形

1)手 技  ・・・浮落、背負投、肩車

2)腰 技  ・・・浮腰、払腰、釣込腰

3)足 技  ・・・送足払、支釣込腰、内股

4)真捨身技 ・・・巴投、裏投、隅返

5)横捨身技 ・・・横掛、横車、浮技

固(かため)の形

1)抑 技  ・・・袈裟固、肩固、上四方固、横四方固、崩上四方固

2)絞 技  ・・・片十字絞、裸絞、送襟絞、片羽絞、逆十字絞

3)関節技 ・・・腕緘、腕挫十字固、腕挫腕固、腕挫膝固、足緘

柔(じゅう)の形

1)第1教 ・・・突出、肩押、両手取、肩廻、腮押

2)第2教 ・・・切下、両肩押、斜打、片手取、片手挙

3)第3教 ・・・帯取、胸押、突上、打下、両眼突

極(きめ)の形

古式の形

五(いつつ)の形

乱 取

・投技や固技を用いて自由に攻防し合うもの。

・相手の動きに応じて軽快な進退、機敏な体捌きで身をこなす。

審判規定に準じた服装・態度

柔道着の着用

1)上衣の襟を左前に着る。

2)ズボンを後ろ前に穿かない。

3)ズボンの紐は上衣の裾から出ないように着る。

4)ズボンの紐はしっかり縛る。

5)帯は縦結びにしない。

6)帯の結び目2本一緒に結ぶ。

7)帯は途中でほどけないように結ぶ。

装飾品

1)ネックレス、ミサンガ、ピアス等をつけない。

2)マニキュア、ネイルアート等はしない。

身嗜み

1)付け爪はしない。

2)爪は短くする。

3)長髪の場合、髪の毛を束ねている。

4)クリップやヘアピンは使用しない。

5)髪飾りはつけない。

6)極度の茶髪、化粧、無精ヒゲでない。

礼 法

立 礼

1)気をつけの姿勢
 ・両足の踵をつけ、足先を約60度に開く。

2)手の位置は膝頭の上、拳一握りまで下げる。

3)肘を真っ直ぐに伸ばし指先を閉じる。

4)上体を約30度曲げる。ただし背中は真っ直ぐ。

5)礼の時間は約4秒とする。(一呼吸)

坐 礼

1)手の位置は大腿部の延長線上につく。

2)両示指の間は約6cm

3)背中は真っ直ぐにし頭は下げない。

4)畳と前額との距離は約30cm

5)礼の時間は約4秒とする。(一呼吸)

座り方と立ち方

1)左前右後の順

2)左坐右起の順

受け身

受け身の意義

・体に受ける衝撃をできるだけ少なくし、安全に身を守る重要な技能である。

受け身の種類と注意点

後ろ受け身

・両腕の幅は約30度。

・両肘を曲げない。

・顎を引く。(後頭部を打って危険)

横受け身

・踵を打たないようにする。

前受け身

・腹部を打たないようにする。

前回り受け身

・手と足は同側で、手掌を床につき、指先は内側に向ける。

・頭を入れて前転するように廻らない。

・頭、肩、腰を打たない。

・両足は交差せず、手と足を同時につく。

国家試験過去問

問題 柔道の創始年で正しいのはどれか。(第30回)

1.明治 45年
2.明治 35年
3.明治 25年
4.明治 15年

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答え 





問題 精力善用で正しいのはどれか。(第30回)

1.自己の精力が及ぶ限り大なる効力を世に顕すこと。
2.多数の人と助け合い共同の目的を達成すること。
3.自分の全精力を尽くした上で、成功を期待すること。
4.競争し合って共に向上すること。

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問題 柔道の創始者はだれか。(第29回)

1.磯正智
2.福田八之助
3.嘉納治五郎
4.飯久保恒年

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問題 柔道の坐礼で正しいのはどれか。(第29回)

1.右足から坐り、右足から立つ。
2.右足から坐り、左足から立つ。
3.左足から坐り、右足から立つ。
4.左足から坐り、左足から立つ。

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問題 自他共栄で正しいのはどれか。(第28回)

1.特定の人の利益になるように働くこと。
2.他人を助けるにはまず自分が幸福になること。
3.自己の精力が及ぶ限り大なる効力を他に顕すこと。
4.多数の人と話し合い助け合いながら共同の目的を達成すること。

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問題 柔道の礼法で正しいのはどれか。(第28回)

1.立礼は上体を約 60 度曲げる。
2.礼の時間は一呼吸である。
3.坐礼は臀部を踵から離す。
4.正坐から立つときは左足から立つ。

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答え 

参考文献

講道館のHP
Wikipedia

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