こんにちは。塾長のFです。
今日は下行大動脈、下肢の動脈についてまとめてみました。
胸大動脈
- 第4胸椎の高さで大動脈弓から移行し、第12胸椎の高さで横隔膜を貫くまで。
- 脊柱の左側を下行する。
気管支動脈
- 気管支に沿って走行した後、肺門を通って肺胞に達する。
- 胸大動脈の臓側枝。
- 気管支、肺の栄養血管。
食道動脈
- 胸大動脈の臓側枝。
- 食道を栄養する。
肋間動脈
- 胸大動脈の壁側枝。左右10対。
- 第3~第11肋間隙を走行する。(第1、第2肋間は最上肋間動脈(肋頸動脈の枝)が分布する。)
- 第12肋骨の下は肋下動脈という。
- 肋間筋、横隔膜、背部・腹部の筋・皮膚を栄養する。
腹大動脈
- 胸大動脈の続き。
- 横隔膜の大動脈裂孔の高さ(第12胸椎)から始まり左右の総腸骨動脈に分かれる(第4腰椎)まで。
- 脊柱の前面、下大静脈の左側を下行する。
下横隔膜動脈
- 腹大動脈の壁側枝。
- 腹大動脈の起始部(大動脈裂孔直下)より分枝する。
- 横隔膜の下面に分布する。
上副腎動脈
中副腎動脈
- 下横隔動脈の下方より左右一対、分枝する。
- 副腎は上副腎動脈(下横隔動脈の枝)、中副腎動脈(腹大動脈の枝)、下副腎動脈(腎動脈の枝)により栄養される。
腹腔動脈
- 腹大動脈の臓側枝。
- 第12胸椎の高さで分枝する。
- 胃、十二指腸、膵頭、肝臓、胆嚢、脾臓を栄養する。
左胃動脈
- 胃の小弯に沿って走行し右胃動脈と吻合する。
- 胃の噴門、小弯に分布する。
脾動脈
- 胃の後方から膵臓の上縁に沿って走行し、脾門より脾臓に入る。
左胃大網動脈
- 胃の大弯を左から右へ走行し、右胃大網動脈と吻合する。
短胃動脈
- 胃底部に分布する。
総肝動脈
右胃動脈
- 胃の小弯に沿って走行し、左胃動脈と吻合する。
- 胃の幽門、小弯に分布する。
胃十二指腸動脈
上膵十二指腸動脈
- 膵頭部、十二指腸に分布し、下膵十二指腸動脈と吻合する。
右胃大網動脈
- 胃の大弯を右から左へ走行し、左胃大網動脈と吻合する。
固有肝動脈
- 肝門から肝臓に入り、肝臓に分布する。(肝臓の栄養血管)
胆嚢動脈
上腸間膜動脈
- 腹大動脈の臓側枝。
- 第1腰椎の高さで分枝する。
- 膵臓、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸前半部を栄養する。
下膵十二指腸動脈
- 膵頭部、十二指腸に分布し、下膵十二指腸動脈と吻合する。
空腸動脈
回腸動脈
中結腸動脈
- 横行結腸の右半部に分布する。
右結腸動脈
- 上行結腸に分布する。
回結腸動脈
- 回腸末端、盲腸、虫垂、結腸初部を栄養する。
腎動脈
- 腹大動脈の臓側枝。
- 第2腰椎の高さで分枝する。
- 左右一対あり、左のほうが短い。(腹大動脈は正中線より左側を走行する為)
- 腎門より腎臓に入る。
- 腎臓の栄養血管であり機能血管でもある。
下副腎動脈
精巣動脈・卵巣動脈
- 腹大動脈の臓側枝。
- 腎動脈起始部の下方から左右一対、分枝する。
- 精巣動脈は鼡径管を通って精巣に達する。
- 卵巣動脈は卵巣提索を通って卵巣に達する。
下腸間膜動脈
- 腹大動脈の臓側枝。
- 第3腰椎の高さで分枝する。
- 横行結腸後半部、下行結腸、S状結腸、直腸上部を栄養する。
左結腸動脈
- 下行結腸から横行結腸後半部に分布する。
S状結腸動脈
上直腸動脈
正中仙骨動脈
- 総腸骨動脈分岐部(第4腰椎の高さ)から起こり、第5腰椎、仙骨、尾骨の前方を下行する。
腰動脈
- 腹大動脈の壁側枝。
- 肋間動脈に相当し、左右4対ある。
- 腰部、腹壁に分布する。
骨盤部の動脈
総腸骨動脈
- 腹大動脈の続きで第4腰椎の高さで左右に分かれて始まる。
- 仙腸関節の前で内腸骨動脈と外腸骨動脈に分かれる。
内腸骨動脈
- 仙腸関節の前で総腸骨動脈から分岐し、骨盤内臓器、殿筋などに分布する。
臍動脈
- 胎児期において、胎児から臍帯を通って胎盤へ血液を送る動脈。
- 中を流れる血液は酸素分圧の低い静脈血。
- 出生後は臍動脈索や上膀胱動脈として残る。
下膀胱動脈
- 膀胱底、精嚢、前立腺、膣に分布する。
精管動脈・子宮動脈
- 精管動脈は精管に沿い、精嚢、精索に分布し、鼡径管を通って精巣に至る。
- 子宮動脈は子宮広間膜内を走行し、子宮壁に分布する。
中直腸動脈
- 直腸中部を栄養する。
内陰部動脈
- 梨状筋下孔(大坐骨孔)を通って骨盤外に出る。小坐骨孔を通って再度骨盤内に入る。
下直腸動脈
会陰動脈
陰茎動脈・陰核動脈
閉鎖動脈
- 閉鎖孔を通って骨盤外に出て、内転筋上部、寛骨臼に分布する。
- 寛骨臼枝は大腿骨頭靱帯内を通って、大腿骨頭を栄養する。
上殿動脈
- 梨状筋上孔を通って骨盤外に出て、中殿筋、小殿筋に分布する。
下殿動脈
- 梨状筋下孔を通って骨盤外に出て、大殿筋に分布する。
外腸骨動脈
- 下肢に向かう動脈の本幹。
- 内腸骨動脈と分かれてから血管裂孔までの部分。
下腹壁動脈
- 鼡径靱帯の高さで起こり、前腹壁を上行し腹直筋に分布する。
- 内胸動脈の枝の上腹壁動脈と吻合する。
下肢の動脈
大腿動脈
- 鼡径靱帯の下の血管裂孔を出て内転筋管(ハンター管)を通る。
- 腱裂孔に至る部分で膝窩動脈に移行する。
大腿深動脈
- 鼡径靱帯の下方から分枝し、大腿の全領域に分布する。
- 内側大腿回旋動脈
- 外側大腿回旋動脈
- 上行枝・下行枝
膝窩動脈
- 大腿動脈の続きで、膝窩の後方中央を通りヒラメ筋腱弓下で前脛骨動脈と後脛骨動脈に分かれる。
- 多くの枝を出し、膝関節動脈網を作る。
前脛骨動脈
- ヒラメ筋腱弓の下で膝窩動脈から分かれたもの。
- 下腿骨間膜の前面を下行し、下伸筋支帯の下を通って足背動脈へ続く。
足背動脈
- 前脛骨動脈から続き、第1、第2中足骨間を下行する。
- 足関節前方の長母趾伸筋腱と長趾伸筋腱の間で拍動を触れる。
後脛骨動脈
- ヒラメ筋腱弓の下で膝窩動脈から分かれたもの。
- 脛骨の後縁を下行し、内果の後方で屈筋支帯(足根管)を通って内外の足底動脈へ続く。
腓骨動脈
- 膝窩筋下縁より分枝し、腓骨の後方を下行し外果に分布する。
足底動脈
- 後脛骨動脈から続き、足底で内側足底動脈と外側足底動脈に分岐する。
- 内側足底動脈は足内側縁(土ふまず)に分布する。
- 外側足底動脈は足底動脈弓を形成し、さらに足尖に枝を出す。
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