こんにちは。塾長のFです。
今日は解剖学の内分泌系の問題を作ってみました。
下垂体門脈
問題1 下垂体門脈があるのはどれか。【難易度☆】
1.下垂体前葉と下垂体後葉の間
2.視床下部と下垂体前葉の間
3.視床下部と下垂体後葉の間
4.下垂体前葉と甲状腺の間
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答え
2
下垂体前葉ホルモンの分泌は、視床下部ホルモンによって調節されます。
視床下部にある神経細胞が、視床下部ホルモンを視床下部漏斗部にある第一次毛細血管網に分泌します。
第一次毛細血管から静脈(下垂体門脈)を介して下垂体前葉で第二次毛細血管網に入り、前葉の腺細胞に達し、下垂体前葉ホルモンの分泌を調節します。
ちょっとわかりにくいと思うので【まとめ】
下垂体門脈とは、
・視床下部と下垂体前葉を結ぶ血管である。
・視床下部ホルモンが流れる。
室傍核とは
問題2 室傍核で産生されるのはどれか。【難易度☆☆】
1.バゾプレッシン
2.プロラクチン
3.ソマトスタチン
4.メラトニン
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答え
1
下垂体後葉ホルモンは視床下部で産生されます。
下垂体後葉ホルモンであるバゾプレッシンとオキシトシンは、視床下部にある視索上核と室傍核にある神経細胞で産生されます。神経細胞から伸びた軸索内を下降し、神経終末から下垂体後葉の血管に分泌されます。
上皮小体ホルモン
問題3 上皮小体より分泌されるホルモンで正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.ステロイドホルモンである。
2.代謝亢進作用がある。
3.下垂体の支配下にある。
4.カルシトニンと拮抗作用がある。
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答え
4
上皮小体(副甲状腺)から分泌されるのはパラソルモンです。
1.パラソルモンはアミノ酸が結合してつくられるペプチドホルモンです。
2.血中カルシウムイオン(Ca2+)濃度を上昇する作用があります。
3.パラソルモンの分泌量は血中Ca2+濃度の影響を受けます。血中Ca2+濃度が低いと分泌量が増え、Ca2+濃度が高いと分泌が減ります。
4.パラソルモンは甲状腺傍濾胞細胞から分泌されるカルシトニンと拮抗作用があります。
作 用 | パラソルモン | カルシトニン |
血中Ca2+濃度 | 上 昇 | 低 下 |
骨から血液へCa2+を移動 (骨の再吸収) | 促 進 | 抑 制 |
破骨細胞の活動 | 促 進 | 抑 制 |
尿細管でのCa2+再吸収 | 促 進 | 抑 制 |
腸管からCa2+吸収 | 促 進 | |
腎臓でのビタミンDの活性化 | 促 進 | |
副腎の機能
問題4 副腎で正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.左右一対の中腔性臓器である。
2.副腎は線維被膜におおわれる。
3.副腎皮質は中胚葉由来である。
4.副腎髄質はステロイドホルモンを分泌する。
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答え
3
1.副腎は腎臓の上端に接する左右一対の実質性臓器です。
2.副腎は腎臓とともに脂肪被膜におおわれ、さらにその外側を腎筋膜(ゲロータ筋膜)におおわれます。線維被膜は腎臓のみをおおいます。
3.副腎は皮質と髄質で発生が異なり、皮質は中胚葉由来、髄質は外肺葉由来です。
4.副腎髄質は、アミン系ホルモンであるカテコールアミン(アドレナリンとノルアドレナレリン)を分泌します。
ホルモン分泌細胞
問題5 内分泌細胞とホルモンの組合せで正しいのはどれか。【難易度☆☆】
1.クロム親和性細胞 ― アドレナリン
2.セルトリ細胞 ― テストステロン
3.膵島A細胞 ― インスリン
4.ルテイン細胞 ― エストロゲン
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答え
1
1.副腎髄質の細胞は重クロム酸カリウムにより染色されるのでクロム親和性細胞とよばれます。クロム親和性細胞からはアドレナリンやノルアドレナリンが分泌されます。
2.精巣の精細管間質にあるライディッヒ細胞からは男性ホルモンであるテストステロンが分泌されます。セルトリ細胞は精上皮の支持と精子に栄養を与えます。
3.膵島(ランゲルハンス島)にはA細胞(20%)、B細胞(70%)、D細胞(10%)の3種の内分泌細胞がみられ、下記のホルモンを分泌します。
1)A細胞・・・グルカゴン
2)B細胞・・・インスリン
3)D細胞・・・ソマトスタチン
4.ルテイン細胞は卵巣にあって排卵後につくられる黄体を形成する細胞です。黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。エストロゲンは排卵前の卵胞膜から分泌され卵胞ホルモンとよばれます。
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