こんにちは。塾長のFです。
生理学の『運動の生理』の問題を作ってみました。
今日もガッツリ勉強していきましょう!
運動単位と神経支配比
問題1 正しい記述はどれか。【難易度☆☆】
1.1つのα運動ニューロンとそれに支配される筋線維群を運動単位という。
2.1本の筋線維は複数のα運動ニューロンに支配されることもある。
3.神経支配比は精密な動きが必要な筋では大きい。
4.運動単位のタイプでもっとも疲労しにくいのはFF型である。
[su_accordion][su_spoiler title=”答えと解説をみる” open=”no” style=”default” icon=”plus” anchor=”” anchor_in_url=”no” class=””]答え 1
骨格筋は脊髄前角にあるα運動ニューロンの信号によってのみ収縮します。
すなわち骨格筋のなかの筋線維(筋細胞)はα運動ニューロンによって支配されています。
1.1つのα運動ニューロンとそれに支配される筋線維群を運動単位といい、運動の機能的単位となります。
2.1本の筋線維は複数のα運動ニューロンに支配されることはなく、
1つのα運動ニューロンによってのみ支配されています。
3.1つのα運動ニューロンが支配する筋線維の数を神経支配比といいます。
例)α運動ニューロンが4本の筋線維を支配しているとするなら、神経支配比は4です。
神経支配比は精密な動きが必要な筋(指先や舌など)では小さく、
粗雑な動きの筋(殿部や大腿)では大きくなります。
4.運動単位は以下の3つのタイプに分けられます。
| 運動単位のタイプ | S 型 | FF型 | FR型 |
| 筋線維の種類 | Ⅰ線維(SO) | Ⅱx線維(FG) | Ⅱa線維(FOG) |
| 収縮の速さ | 遅 い | 速 い | 中 間 |
| 収縮の強さ (運動単位のサイズ) | 小さい | 大きい | 中 間 |
| α運動ニューロンの 伝導速度 | 遅 い | 速 い | 中 間 |
| 疲労度 | しにくい | しやすい | 中 間 |
こちらも参考に『柔道整復師国家試験対策問題【生理学 第15回】
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筋紡錘
問題2 筋紡錘が検出するのはどれか。【難易度☆】
1.筋の張力
2.筋の弛緩
3.筋の伸長
4.筋の短縮
[su_accordion][su_spoiler title=”答えと解説をみる” open=”no” style=”default” icon=”plus” anchor=”” anchor_in_url=”no” class=””]答え 3
筋紡錘は、骨格筋のなかにあって、筋の伸張と伸張速度を検出する深部感覚の受容器です。
長さ2~4㎜の紡錘状で、錘内筋線維で構成されます。
筋紡錘は錘外筋線維と並列に位置しており、錘外筋が伸展されると同時に錘内筋も伸展されます。
錘内筋線維は核袋線維と核鎖線維に分けられ、核袋線維にはⅠa群線維が、核鎖線維にはⅡ群線維が分布し、筋の伸張を中枢(脊髄)に伝えています。
筋紡錘は細かい運動をする筋(指尖や舌)では密度が高く、粗雑な運動をする筋では密度は低いです。
筋紡錘は筋の伸張を受容する一方で、筋がどのような長さであっても適正に検出できるように、γ運動ニューロンが錘内筋を収縮させることで筋紡錘の感度を調節しています。
錘内筋線維は中央部は収縮が起こらないため、γ運動ニューロンは錘内筋の両側部に分布しています。
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腱紡錘(ゴルジの腱器官)
問題3 ゴルジの腱器官に分布するのはどれか。【難易度☆】
1.α運動線維
2.γ運動線維
3.Ⅰa群線維
4.Ⅰb群線維
[su_accordion][su_spoiler title=”答えと解説をみる” open=”no” style=”default” icon=”plus” anchor=”” anchor_in_url=”no” class=””]答え 4
腱紡錘(ゴルジの腱器官)は、骨格筋の筋腱移行部にあって、筋の張力を検出する深部感覚の受容器です。
錘外筋線維と直列に位置しています。
筋に張力が発生すると、Ⅰb群線維がその情報を中枢(脊髄)に伝えます。
筋紡錘と違い、筋の受動的伸展だけでなく自動的収縮の際にも検出します。
筋に過度の張力がかかると、Ⅰb群線維から脊髄前角のα運動ニューロンに伝えられ、筋の収縮が抑制されます。
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運動反射
問題4 侵害刺激により誘発されるのはどれか。【難易度☆☆☆】
1.交差性伸展反射
2.緊張性頸反射
3.緊張性迷路反射
4.立ち直り反射
[su_accordion][su_spoiler title=”答えと解説をみる” open=”no” style=”default” icon=”plus” anchor=”” anchor_in_url=”no” class=””]答え 1
侵害刺激とは組織や細胞を傷害する刺激、すなわち疼痛を引き起こす刺激です。
ヤケドするような熱いものに触れたり画鋲を踏んだりすると、手や足を引っ込める(体幹に近づける)反射がおきます。これを屈曲反射といいます。
屈曲反射は刺激から四肢を遠ざける逃避反応でもあります。
例えば、右足で画鋲を踏んだとします。
このとき、右下肢の股関節や膝関節の屈筋群が収縮し、伸筋群が弛緩します。
しかしそのまま(右足が上がった状態)では、体が右に傾き倒れてしまうので、
左下肢の伸筋群が収縮し、重心を左に寄せて体を支える反射が同時に起こります。
これを交差性伸展反射といいます。
屈曲反射および交差性ともに脊髄に反射中枢を持つ脊髄反射です。
2.緊張性頸反射は、脳幹(延髄、橋)が関与する反射で、受容器は頸部の筋紡錘です。
頭部を左右に回旋すると、顔面の向いた側の上下肢が伸展し、反対側が屈曲する姿勢となります。
乳児期に現れ、次第に消失する原始反射の一つです。
成人でもスポーツの場面でみられます。
3.緊張性迷路反射は、脳幹(延髄、橋)が関与する反射で、受容器は耳石器(球形嚢、卵形嚢)です。
バランスの悪い床で頭部が傾くと耳石器が重力を検知し、傾いた側の上下肢が伸展し、反対側の上下肢が屈曲しバランスを保とうとする反射です。
4.立ち直り反射は、頭部と体幹の位置関係を正常に保とうとする姿勢反射で以下の4つがあります。
① 頸部から起こり体幹に作用する反射(延髄・橋)
② 迷路から起こり頭部に作用する反射(中脳と視床)
③ 体表に加わる刺激から起こり頭部・体幹・四肢に作用する反射(中脳と視床)
④ 眼から起こり頭部に作用する反射(大脳皮質)
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除脳とは
問題5 除脳動物でみられるのはどれか。【難易度☆☆】
1.屈曲反射の亢進
2.四肢の伸展
3.γ運動ニューロンの抑制
4.Ⅰa群線維の活動低下
[su_accordion][su_spoiler title=”答えと解説をみる” open=”no” style=”default” icon=”plus” anchor=”” anchor_in_url=”no” class=””]答え 2
除脳とは、中脳と橋の間の高さで切断された状態のことです。
四肢を伸展したまま自分で動かせない状態となり、除脳固縮とよばれます。
除脳は動物実験で人為的に再現でき、除脳された動物を除脳動物といいます。
除脳動物は四肢をピンっと伸展し、頸部を伸展した姿勢となります。
床にそっと置くと4本足で立つことができます。
なぜこのようなことが起きるかというと、
骨格筋はα運動ニューロンの興奮により収縮しますが、γ運動ニューロンによっても支配されています。
そしてα運動ニューロンとγ運動ニューロンはどちらかが興奮すると、連動して興奮します。(αーγ連関)
一方、γ運動ニューロンは上位脳(脳幹)より興奮が抑制されています。骨格筋の過度の収縮や伸張反射の過反射を抑制する為です。
除脳されるとこの抑制がとれ(脱抑制)、
① γ運動ニューロンが興奮
② 反射性にⅠa群線維が興奮
③ α運動ニューロンが興奮
④ 骨格筋が過度に収縮
の機序で除脳固縮が起こります。
【除脳のまとめ】
1)自動運動の不可
2)伸張反射の亢進
3)頸部と四肢の伸展(伸筋群の緊張持続)
4)γ運動ニューロンの緊張
5)Ⅰa群線維の活動亢進
6)α運動ニューロンの緊張
7)屈曲反射の消失
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参考文献
・南江堂「生理学 改訂第4版」
・医歯薬出版「運動学 改訂第3版」



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